暴落は投資家にとって最大の恐怖。しかし実際には、暴落のあとの回復期に資産が大きく伸びるケースが多いです。この記事では「−50%暴落×2回」を織り込んだリアルな40年シミュレーションで、複利と回復の力を数字で解説します。
🪙 暴落があっても資産は増える?40年シミュレーションで見る「回復力の本質」
投資をしていると、誰もが一度は心が折れそうになる暴落を経験します。
しかし、実際の市場データを見てみると、暴落のあとには過剰な回復(リバウンド)がほぼ必ず訪れます。
今回は、「暴落後の回復期のリターン」を現実に近い形で反映した
40年シミュレーションを紹介します。
📊 シミュレーション前提
| 項目 | 設定内容 |
|---|---|
| 積立期間 | 1〜20年(年間120万円) |
| 運用リターン | 平時+6.5%、暴落年−50%(10年・31年)、回復期4年間+12% |
| 平均リターン | 約+5.0%(暴落込み) |
| 取り崩し | 21年目以降、平時4%、暴落年3% |
| シミュレーション期間 | 40年(積立20年+取り崩し20年) |
🧾 結果:暴落と回復を織り込んだ40年の資産推移
| 年 | 年初資産 | 積立 | 運用率 | 運用益 | 取り崩し | 年末資産 | 備考 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 0 | 120 | +6.5% | 8 | – | 128 | 積立開始 |
| 5 | 564 | 120 | +6.5% | 45 | – | 729 | – |
| 9 | 1,290 | 120 | +6.5% | 92 | – | 1,502 | – |
| 10 | 1,502 | 120 | −50% | −811 | – | 811 | 暴落① |
| 11 | 811 | 120 | +12% | 112 | – | 1,043 | 回復開始 |
| 14 | 1,594 | 120 | +12% | 206 | – | 1,920 | 回復完了 |
| 20 | 3,360 | 120 | +6.5% | 226 | – | 3,706 | 積立完了 |
| 25 | 4,090 | – | +6.5% | 266 | −164 | 4,192 | 取り崩し期 |
| 31 | 4,740 | – | −50% | −2,370 | −142 | 2,228 | 暴落② |
| 32 | 2,228 | – | +12% | 267 | −67 | 2,428 | 回復期 |
| 35 | 2,885 | – | +12% | 346 | −86 | 3,145 | 回復完了 |
| 40 | 3,471 | – | +6.5% | 226 | −139 | 3,558 | 安定期へ |
📈 結果まとめ
| 指標 | 金額 | コメント |
|---|---|---|
| 総積立額 | 2,400万円 | 20年間積立 |
| 20年目資産 | 約3,706万円 | 暴落+回復込み |
| 総取り崩し額 | 約2,000万円 | 21〜40年で支出 |
| 40年目資産 | 約3,558万円 | 取り崩し後も増加 |
| 平均リターン | 約5.0% | 暴落・回復込みで安定 |
🪞 分析:暴落があっても「平均を取り戻す力」
- 暴落は数年で回復する現象
リーマンショックやコロナショックも、3〜5年で過去最高値を更新。
相場が「平均を取り戻す」力を過小評価しないことが大切。 - 回復期に資産を保ち続けた人が最も報われる
暴落中に投げ売りした人は機会損失を抱えるが、
積立・保有を続けた人は「リバウンドの果実」を得る。 - 取り崩し期もルールで守る
平時4%、暴落時3%のように柔軟に対応することで、
長期的には資産を減らさずに生活ができる。
🌕 まとめ:「暴落は恐れるものではなく、設計に織り込むもの」
投資の世界では、「暴落はいつか必ず来る」。
しかしそれは、終わりではなく新しい上昇の始まり。
20年間積み上げ、20年間取り崩しても、資産は3,000万円以上を維持。
平均リターン5%の世界では、恐怖を前提にしても成長が残るのです。
🪴 ゆきママメモ
- 暴落は「想定内」にしておく
- 回復期のリターンは「想定以上」に戻る
- 積立と取り崩しを止めない仕組みが最強の防御
- 20年目までの2400万円積み立てで21年目から40年目までの取り崩し合計額は2,970万円。
- 年金と合わせれば生活できる。ただし、暴落時用に現金は多少備えなければならない。
- 今回は残すこと、減らさないことを前提としたシミュレーションですが、生きている間に使い切りたい!とかだとまた変わると思います。その場合自分が100歳になるくらいまでをシミュレーションしてみたら面白いかもしれないですね。


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